特殊清掃というご存じない方もいらっしゃるかもしれません。ごく簡単に説明致しますと、特殊清掃は「人の死に関連して特殊なケースで汚染された場所を専門的に清掃する業者」をいいます。
特殊なケースとは、事件(暴行・強盗・殺人等)、事故(転倒・圧迫・火傷等)、自殺(首吊り・リストカット・服毒等)、孤独死(病死・突然死)、孤立死(一人暮らしで社会から隔絶した人の死)などで、いずれも死亡直後に発見されず、長期間放置されることが多いのが特徴です。
特殊清掃の現場には残酷で悲哀に満ちた情景が広がります。
人工の約3割が65歳以上という超高齢社会になった日本。一人暮らしの老人が孤独な死を迎えて発見されたというニュースもよく見るようになりました。個人情報にからむため報道で詳細が報じられることはありませんが、このような場合、ほとんどが特殊清掃の出番になります。亡くなった人に関わらず、遺体はすぐに腐敗を始め、血液や体液が床などを汚染するからです。
こうした特殊清掃が必要になる孤独死は高齢者だけのものではありません。老若男女、一人暮らしであれば、だれでも孤独死になる可能性があります。